未完のまま,歩き出す
人生では,考え続けることが必要な時もあれば,考えきれないままでも動かなければならない時もある。そのあいだで揺れながら生きることについて,今日は少し書いてみたいと思います。
私のブログでは,これまで繰り返し,考えること,考え続けることの大切さについて書いています。
早急に結論を出さないこと,
安易な答えに飛びつかないこと,
分からなさの中に留まること——それらは,心を扱ううえで欠かせない態度だと感じているからです。
すぐに決めることや,分かりやすい答えを持つことが求められがちな社会の中で,あえて立ち止まり,考え続けることには意味がある。
決断しないことが,その人にとって誠実な選択である場合も少なくありません。
ただ,それと同時に,どれだけ考えても,どれだけ理解が深まっても,実際に何かをしてみなければ状況が動かないことがある,ということも,確かにあると思っています。
また,十分に考えきったという確信が持てなくても,揺れを抱えたまま一歩を踏み出すしかない時がある。
考え続けることが大切である一方で,行動しなければ何も始まらない局面が,確かに存在するのです。
だから,決断することと,決断しないことのどちらが正しいか,という問いにはあまり意味がないのかもしれません。
それよりも大切なのは,その時々で,自分はいま何をしているのかを見失わないことだと思います。
——考え続けているのか,
立ち止まっているのか,
考えることを避けて動かずにいるのか,
考えきれないままでも,何かを始めようとしているのか―—
完璧な答えを持ってからでなければ動いてはいけないわけでもなく,何も考えずに進めばいいわけでもない。
考えることを手放さずに行動すること,
行動しながらも考え続けること。
その不安定なバランスの中で,人は少しずつ自分なりの納得に近づいていくのだと思います。
決断することと,決断しないこと。
そのあいだを行き来しながら,自分にとって必要なタイミングを探していく。その姿勢そのものが,生きることなのかもしれません。


