今年の目標は?|未来ではなく,今ここを生きる

新年になると「今年の目標は?」と聞かれることが増えます。目標を立てて計画的に進むことが良いとされる一方で,目標設定が馴染まないと感じる人もいます。今回は,目標設定派と積み上げ派,それぞれの生き方の価値を見つめ直し,「今ここ」を大切にする視点や柔軟に在ることの意味について考えます。

今年の目標はなんですか?

新年を迎えると,必ずと言っていいほど聞かれる質問があります。「今年の目標は何ですか?」と。

自己啓発書やビジネス書を開けば,目標を立て,そこから逆算して今やるべきことを考え,それを実行していくことが成功への近道だと書かれています。確かに,明確なゴールを設定し,そこに向かって計画的に進んでいく方法は,多くの人にとって効果的なアプローチでしょう。

でも,この考え方がどうしても馴染まないという人もいます。

一つひとつ丁寧に積み上げていけば,おのずと結果はついてくる。結果を考えて今を生きるより,今を大切に生きたい。そう感じる人にとって,「目標設定」という方法論は,どこか窮屈に感じられるかもしれません。

では,目標を立てることと,立てないこと。この二つの生き方には,それぞれどんな価値があるのでしょうか。

目標設定派の価値🎯

目標から逆算して行動する方法には,確かに多くのメリットがあります。

  • 進むべき方向が明確になる
  • モチベーションを維持しやすい
  • 達成感を味わえる
  • 時間やエネルギーを効率的に使える

ゴールが見えているからこそ,今この瞬間にすべきことが分かる。迷いが減り,行動に集中できる。そういう生き方が合っている人は,確実に存在します。

積み上げ派の価値🪴

一方で,目標を設定せず,目の前のことに丁寧に取り組み,一つ一つ積み上げていく生き方もあります。

  • 今この瞬間を大切にできる
  • プロセスそのものを楽しめる
  • 予想外の発見や出会いに開かれている
  • 結果に囚われすぎない自由さがある

結果を考えて今を生きるのではなく,今を誠実に生きることで,おのずと結果はついてくる。そう信じて歩む道も,また一つの在り方です。

「今ここ」を大切にするということ

積み上げ型の生き方の根底にあるのは,「今ここ」への信頼かもしれません。

マインドフルネスという言葉が広まって久しいですが,その本質は「今この瞬間に意識を向ける」ことにあります。過去を悔やむでもなく,未来を心配するでもなく,今ここにある自分の感覚,思考,感情に気づいていること。

目標設定が未来に意識を向けるアプローチだとすれば,積み上げ型は今に意識を向けるアプローチと言えるかもしれません。どちらも時間軸の中での意識の置き方の違いであり,どちらが良い悪いということではありません。

ただ,現代社会は「未来志向」に偏りがちです。常に次の目標,次の達成を求められ,今この瞬間を味わう余裕を失ってしまうことも少なくありません。そんな中で,「今ここ」を大切にする視点は,心の健康を保つ上で重要な意味を持ちます。

二項対立を超える「柔軟性」

ここで大切なのは,「目標設定派 vs 積み上げ派」という二項対立に自分を当てはめる必要はないということです。

人生は,そんなに単純ではありません。

ある領域では目標を立てて計画的に進み,別の領域では流れに身を任せる。そんな柔軟な在り方があってもいい。仕事では目標を持ちながら,プライベートでは積み上げ型で過ごす。あるいは,人生の段階によって,そのバランスが変わっていく。

「柔軟性」こそが,実は最も大切なキーワードなのかもしれません。

自分に合った方法を選ぶ柔軟性。状況に応じて使い分ける柔軟性。そして何より,「こうあるべき」という固定観念から自由になる柔軟性。

目標を立てることも,立てないことも,どちらも選択肢の一つ。その時々で,自分にとって心地よい方を選べばいい。そういう自由さを持つことが,実は最も自分らしく生きることにつながるのではないでしょうか。

自分らしい進み方を🍃

もし,周りが目標を立てているのに自分は立てられないと焦っているなら,少し立ち止まってみてください。それは本当に「できない」のでしょうか,それとも「そういう方法が合わない」だけなのでしょうか。

逆に,目標を立てることが好きなのに「もっと今を楽しむべき」というメッセージに縛られているなら,それもまた違うかもしれません。

大切なのは,自分にとって心地よい進み方を見つけること。そして,それを選ぶ自由が自分にはあると知ること。
さらに言えば,一つの方法に固執せず,柔軟に在り続けられることです。

さいごに

新しい年の始まりに,「今年の目標は?」という問いかけの代わりに,こんな問いかけをしてみるのはどうでしょうか。

「自分らしく生きるって,どういうことだろう?」 「今の自分には,どんな在り方が心地よいだろう?」

その答えは,人それぞれ。そして,時とともに変わっていくものかもしれません。
あなたの答えを,ゆっくり探してみてください。

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桜心理カウンセリング恵比寿では,このような「自分らしい生き方とは何か」という問いを,一緒に考える時間を提供しています。どう生きるのが自分にとって心地よいのか。一人で向き合うのが難しいとき,自分の気持ちを整理したいと思ったとき,どうぞお気軽にご相談ください。あなたが自分らしく生きるための道を,一緒に探すお手伝いをさせていただきます。