「考えすぎ」ではなく「考え方」が偏っている|本当の問題解決のために

夜眠れなくなるほど考え込んでしまうあなた,誰かに言われた言葉や,自分の言動を夜になってもぐるぐる🌀と反芻してしまい,眠れなくなることはありませんか? そんなあなたは周りから「考えすぎだよ」「気にしすぎ」と言われることが多いかもしれません。でも,実は「考えすぎ」ではなく,「考え方」が偏っている可能性があるのです。

「考えすぎ」というレッテルの問題点

考え込んでしまう人に対して,「考えすぎだよ」「気にしないほうがいい」とアドバイスされることがあります。でも,そういう性格の人にとって「考えない」ことは簡単ではありませんよね。

そして,この「考えすぎ」という指摘自体が,必ずしも正確とは言えません。

なぜなら,多くの場合,問題は「考えすぎ」ではなく「考え方の偏り」にあるからです。

「考えすぎ」ではなく,「考え方」が偏っている

一見,たくさん考えているように思えても,実際には同じことが頭の中をぐるぐる回っているだけで,前に進んでいないことが多いのではないでしょうか?

例えば,「どうしよう,どうしよう」と不安になるばかりで,新しい解決策を考えることができていない状態です。これでは,建設的な思考とは言えません。

穴の中からでは景色は見えない

この状態を「深い洞穴のなかに迷い込んでしまって,もしくは落とし穴に落ちてしまって,空の一部しか見えなくなっている」と例えることができます。

大切なのは,その穴から出て,周りを360度見渡して考えること。

視野を広げることで,新たな解決策や別の視点が見えてくるのです。

考え方のバランスを取り戻す方法

よくあるのは,ネガティブな方面ばかり想像力が豊かで,どんどん悪い方向に考えてしまうケースです。そんなときは,次のような方法を試してみましょう。

そうならないような方法を考えてみる

「こうなったらどうしよう…」と不安になるときは,「こうならないためにどうすればいいか?」を考えてみましょう。

いくつかの選択肢を考えてみる
一つの考えに固執せず,ポジティブな選択肢など,柔軟にいろいろな方向から考えてみることが大切です。

気持ちが落ち着く考えの方を選ぶ
どうせ,正解なんてわからない,ないのですから,いくつかの選択肢を考えてみて,心が落ち着き,穏やかになる考え方を選択しましょう。

まとめ:より質の高い「考え方」を身につけよう

「考えすぎ」ではなく,「考えが足りない」のかもしれません。

もっと幅広く,柔軟に,しっかり考えることが大事です。同じ思考のループから抜け出し,多角的な視点で物事を捉えることで,本当の問題解決につながります。

不安や心配事に対して,「考えないようにする」のではなく,「考え方」を変えてみることが,精神的な健康と問題解決の鍵になるかもしれません。あなたも,より前向きな思考法を取り入れてみませんか?

おすすめ本

仕事で疲れた心がすっと軽くなる 「頭の中のひとりごと」言いかえ図鑑 
片田智也・川見敦子 (著)

ひとりごと=物の見方を変えると,楽になるよ!というメッセージで,「こういう風に思ったときには,こんな風に言い変えてみたら?」の例が沢山載っています。ひとり反省会が延々と続いてしまうタイプの人の「練習帳」としておすすめです。

次回は「建設的な思考法」について掘り下げていきます。お楽しみに!