自分が何に困っているのか,言葉にできないのですが大丈夫ですか?

もちろんです。セラピストはクライエントの方が言葉にできなくて困っているもやもや,ざわざわ,そわそわなど,「もやもや」とすら言い表せないような心の状態を一緒にひも解いて考えていくお手伝いをするのが仕事です。最初からきれいに話せれば,心理療法やカウンセリングなんて必要ありません。

初回,うまく話せなくても,「なかなか言葉にするのが難しい状態なのだ」という状況を共に理解できればよいと考えています。

回を重ねて,徐々にその言葉にできない何かを言葉で一緒に理解して,そのことに対する感情を一緒に体験できるようになってくると,そのことを消化できるようになって,心の引き出しにしっかりと収めることができるようになるので,こうした方こそ,精神分析的心理療法,カウンセリングを必要としている方だと思います。