心を強くすること――不安への対処法

「不安」は抱えておくのが難しい感情の一つです。この記事では,不安への対処法を探ります。心のメンテナンスで重要なのは,不安をなくすのではなく,不安を「抱える」ことが大事です。ここでは実践的なヒント,感情の表現,休息の重要性について解説します。

不安に持ちこたえられる心

「どきどき」「ざわざわ」「もやもや」など,心が不安定になることはありませんか?
これらの感覚の裏にはさまざまな感情が隠れています。そのひとつが「不安」です。
不安は誰しもが経験する「原始的感情」と言われるもののひとつで,危険を察知したりするためには必要なものですが,非常に居心地が悪く,持ちたくない感情の一つです。
そのため,「不安をなくしたい」と考えることが多いのは当然ですが,未来のことや明日のことを完全に予測することはできません。
不安を完全に取り除くことは現実的には難しいと言えるでしょう,では,どう向き合っていけばよいのでしょうか?

私のカウンセリングでは,不安を「なくす」ことを目指すのではなく,不安に「持ちこたえられる」心を育むことを大切にしています。
不安に振り回されず,不安を飲み込まず,不安を「抱える」ことができる心を作ることが,心のメンテナンスにおいて重要だと考えています。

心を強くするために必要なこと

心を強くするためには,時間と努力が必要です,一朝一夕で「心が強くなる」という方法はありませんし,誰でも簡単にできるマニュアル的な方法もありません。
しかし,ただひとつ提案するとすれば,心を強くするために大切なのは,心を「動かす」ことです。
筋肉を鍛えるためには使い続けることが大切なように,心も使い続けることで強くなります。
人との関わり,本を読むこと,映画を見ること,外出すること,運動をすることなど,心を動かすあらゆる行動が心を鍛えるために重要です。

心を動かすことで,傷つくこともあります。しかし,その経験こそが心を強くする糧となります,
感情を豊かに体験することが,心を鍛える秘訣なのです,楽しい,面白い,悲しい,苦しい――これらの感情をたくさん感じ,体験することで,心は徐々に強くなります。

感情を言葉にする大切さ

また,感情をしっかりと「言葉にする」ことも,心を強くするための大事なステップです。
今流行の「ジャーナリング(書き出し)」も,感情を整理するための有効な方法と言えます。
ただし,書き出すだけでは不十分です,感情をノートに書き出した後は,書いた内容を振り返り,どう感じたのか,何が自分にとって重要だったのかを意識することが重要です,
自己反省をすることで,感情が整理され,心の成長に繋がります。

心も筋肉と同じように,適度なケアが大切

心も筋肉と同じように,使いすぎると疲れや痛みを感じることがあります,
あまりに多くのストレスを一度に与えると,心は痛んでしまうこともあります。そのため,心を強くするためには「少しずつ,無理なく」心を動かしていくことが大切です,
また,心を動かした後には十分な休息も必要です,休養を取ることで,心はリフレッシュされ,また次に進むことができるのです,
定期的に心を休める時間を持つことも,心のケアには欠かせません,無理に心を動かし続けるのではなく,バランスを取ることが肝心です。

宜しければこちらもどうぞ。→ Blog記事「心を動かし続けること|感じることで心を再起動

Simpleお花

桜心理カウンセリング恵比寿では,動きづらくなっている心を動かしたい,自分らしくもう少し楽に生活したい…という方に精神分析的心理療法を提供しております。

恵比寿・広尾から徒歩で,渋谷からはバスでアクセスの良い場所です。興味のある方はお問い合わせください。

桜心理カウンセリング恵比寿HP