仕事が面白くないのは何故?ーー『科学的な適職』より
仕事が面白くないと感じる人や,つまらないと感じる人は少なくありません。一日の中でかなりの時間を仕事に費やしているにも関わらず,その時間が楽しくないのはとても残念なことです。仕事がつまらないと感じると,モチベーションも低下し,生産性や幸福感にも悪影響が出ることがあります。そこで,今回は仕事をより面白くするために必要なことについて考えてみたいと思います。
仕事が面白くないという人
「仕事が面白くない」とか,「興味を持てるものがない」とか,「楽しいことが見つからない」という声を聞くことがあります。しかし,どうやらこれは,「まずはコミットしてみよう!」「まずは一生懸命やってみようよ!」「そうしないと,楽しいものなんて見つからないよ!」ということのようです。
好きを仕事にする?
『科学的な適職』(2019)の中で鈴木祐氏は,適職を選ぶ際の7つの大罪(間違い)の一つとして「好きを仕事にする!」を挙げています。「好きを仕事にする!」は,スティーブ・ジョブズがスタンフォード大の卒業式で学生たちに送ったメッセージで有名になったフレーズです。
しかし,鈴木氏は,いくつかの研究を参照して,「好きを仕事に」は「情熱を持てる仕事をしなさい」と同じ意味だよね,でも,いくつかの研究結果では,「仕事への情熱は自分が注いだリソースの量に比例する」らしいよ,それに「好きを仕事」にしたら,期待が大きくなりすぎて,あんまりうまく行かないよってことを言っています。
仕事を面白くするために必要なもの
期待が大きすぎて…という部分も賛成ですが,私が興味を惹かれたのは「情熱はリソースに比例する」という部分です。
確かに,仕事に限らず,自分がはまっていること,楽しいと思うことは,最初から「これが楽しそう」という期待いっぱいで始めたわけでもなく,「とりあえず」「なんとなく」「たまたま誘われて…」「その場の流れで…」初めてみたら,面白くなってきたということが多いように思います。「面白くないから頑張れない」のではなくて,「頑張らないから(情熱を注いでやらないから)面白くない」ってことです。
よく分からなくても,なんとなく・・・でOKです。ひとまず一生懸命,頑張って仕事に取り組んでみる。仕事以外のことも同じです,少しでも楽しく時間を過ごすには,すぐに諦めずに,なんでもある程度の時間とエネルギーをかけてみるのが良さそうです。