
当オフィスでは,小学校4年生頃から中学生・高校生のお子さんを対象にカウンセリングを提供しています。
不登校・引きこもり・発達障害(グレーゾーン)などの問題を抱えるお子さんについての特徴,当オフィスではどのような考え方でお子さんのカウンセリングを行なっているのかをご説明します。
「お子さんご本人をカウンセリングに連れていくのは難しい」という場合は,まずは保護者の方の「家族相談」をお勧めしています。詳しくは「家族相談について」をお読みください。
不登校や引きこもり傾向のある
子ども・思春期の特徴😔
私のこれまでの臨床経験では,不登校や引きこもりになりがちなお子さん・思春期の特徴としては次のようなものがあります。
不登校や引きこもりのお子さんの特徴として,繊細さが挙げられます。
外からの刺激に生まれつき敏感でなかなか周囲の同年代とのコミュニケーションが難しい場合があります。
一方で,そうかと思いきや,どこか無頓着だったり鈍感だったりして空気を読めなくてやはり周りとのコミュニケーションがとりづらく,ちょっとしたことやイジメをきっかけに対人恐怖が生じて,学校に行けなくなってしまったり,外に出られなくなってしまったりすることもよく起こります。
思考の柔軟性が乏しいため,一度こうだと思い込んでしまったら修正が難しかったり,「こうでなくちゃいけない」「それはいや,これも嫌」といった自分ルール(こだわり)が多いというのもその特徴です。
自己愛の問題を抱えていて,これは先天的な場合もあれば,後天的な環境要因による場合,その両方である場合もありますが,「ちゃんとしていないと気が済まない」「理想が高い」「完璧主義である」などの傾向が強く見られます。
いずれの場合も,本人も自分で学校に行けない,外に出られない真の原因はつかめていません。
その理由としては,年齢によるものもありますが,そもそも自分の内側や自分の心に対する関心が低いというケースもあります。
そうなると,まず主張するほど自分の気持ちが分かっていない,すべてが他人事で主体性がないという事態にもなり得ます。
自分の気持ちや内側で起きていることだけではなく,他者への関心も低い。
そして,相手の気持ちが分からないために,周囲と上手くいかないという場合もあります。
自分の気持ちが「ドキドキする」とか,「喉が詰まる」などの感覚水準でしか捉えられていなかったり,頭痛や腹痛などの身体の痛みでしか表現できないお子さんもいます。
その場合,その感覚や痛みの源となっている気持ちや感情を捉え,言葉にすることが必要です。
言葉にすることでそれらはコントロールできるものとなっていきます。
これらの特徴の背景には,発達特性(自閉スペクトラム症ASDや注意欠如多動症ADHDなど)が関係している場合も少なくありません。
学校に行かない状況が続くと
どうなるか?🏫
私は何がなんでも学校に行かなければならないとは思っていませんが,行けるのなら行った方が良いと思っています。
学問的な学習はオンライン授業でも構いませんし,本人の興味が湧いてからでも遅くはないと思います。
しかし,社会性(他者とうまく生きていく能力)の獲得には,集団生活である学校は非常に効率の良い場所だと思っているからです。
ただ様々な理由で学校に行けなくなってしまったお子さんの場合,本来は学校で獲得する社会性,特に対人関係のルールのようなものや,生きていくために必要な知恵,たとえば人はそれぞれであることや,完璧でなくてもいいということ,勉強がすべてではないことなどを学ぶ場所が必要となってきます。
当オフィスでの
お子さん・思春期へのアプローチ🌱
当オフィスで提供するお子さんへのカウンセリングでどのような効果があるのか,どういったことが促されていくのかということを説明します。
ご家族が生活の中でそれをお子さんに伝える機会を増やすことはもちろんですが,親以外の大人との接触というのもお子さんにとっては非常に有効なものです。
また,先に挙げた特徴を踏まえながら,少しでもそういった傾向を和らげていくことで,状況の改善を図るのが精神分析的視点をベースとした当オフィスでのカウンセリングとなります。
日々起きた話をしながら,時にはゲームの話や日常的な話をしながら,自分がどんな気分なのか,どんな気持ちなのかを考えてみる機会を提供し,自分の内側への関心を持てるようになっていきます
話すことで自分の気持ちについて,自分はどんな人なのかといった自己理解が深まっていきます。
まずは話すこと,自分の気持ちに目を向けて,それを言葉にしていくということを続けるうちに,セッションの中で質問に答えるうちに,自分で考えて,言葉にして人に伝えるというスキルや説明力が自然に上がってきます。
気持ちを言語化することで自分の感情をコントロールできるようになっていきます。
自分で考える力や,自分の内側の理解が深まると,自分で主体性を持って生きることに繋がっていきます
話す中で,他者と関わっていく上で,知っておいた方がよい対人関係における暗黙のルールのようなものを少しずつ学習していきます。それによって社会性の獲得を助けます。
おわりに
ご家族が生活の中でそれをお子さんに伝える機会を増やすことはもちろんですが,親以外の大人との接触というのもお子さんにとっては非常に有効なものです。
また,先に挙げた特徴を踏まえながら,少しでもそういった傾向を和らげていくことで,状況の改善を図るのが精神分析的視点をベースとした当オフィスでのカウンセリングとなります。
私はこれまで多くのお子さんのカウンセリングやスーパーヴァイズ(お子さんのカウンセリングの指導)を経験しております。私のこれまでの経験では,カウンセリングで,人と関わる作業,自分について考える時間を重ねていくことで,時間はかかりますが,徐々にお子さんに生きるための強さが備わり,表情も明るくなることは多いです。
成人の方の精神分析的心理療法と同じように,お子さんの場合にも自分らしく強く穏やかに生きていけるようお手伝いしたいと思います。
お子さんご本人をカウンセリングに連れてくることが難しい場合には,まず保護者の方の「家族相談」をお勧めしています。
ご家族との相談を通して,お子さんへの関わり方を一緒に考えていくことも可能です。
